「蕎麦による町おこし」見聞記

日頃、前橋東部商工会地区の情報を発信していますが、11月の休日にある団体の日帰り研修で「蕎麦による町おこし」の事例を見てきましたので、少し紹介したいと思います。
  今回、見てきたのは福島県山都町(合併により喜多方市へ編入)宮古地区です。山都町(合併前)は人口五千人弱、町の八割が山林という農村地区でした。これといった地域資源がない中で、地元で栽培していた蕎麦で町おこし(田舎の自然と蕎麦の組み合わせ)をしようと、山都町商工会青年部が先頭に立ち昭和59年に第1回蕎麦祭りを開いた時には、町内には蕎麦屋は一軒もなかったそうです。20年後の現在蕎麦屋、民宿、旅館等町内25ヶ所で美味しい蕎麦が食べられるようになっています。
  この山都町でもそば作りの原点である、宮古地区では蕎麦屋と呼ぶのではなく、農家食堂と呼んでおり予約制によるそば食堂を地元の方々が営んでいます。お店で使うそば粉は、基本的には自分の家で栽培したものを使っていて、足りない分を他地域から仕入れているそうです。宮古地区の農家食堂は田舎の自然と蕎麦の味を求める人の口コミで遠くからお客を集めています。宮古地区の集落が30数軒あるなかで、9割近くが農家食堂を営んでいるそうです。

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《団体(今回は人数が少なかった)が入れる今回訪れた農家食堂です。他の農家食堂は個人客が中心です》  
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《懐石そばのコース料理です。地元の食材が中心です》 《山都のそばです》